イギリスで約100年前の絵手紙が大量に発見されました。それは1200通にのぼるおじいちゃんから孫たちに宛てた手紙。。。
インドに生まれ育った英国人ヘンリー・ソーンヒル卿(孫たちからはカカと呼ばれ親しまれていた/1854‐1942)は、父親の影響で幼い頃からスケッチブックを手に、人物や動物などを描いていました。その美しさと独特の雰囲気は古きよき時代ならのものです。
ヘンリーの娘マージは1911年に海軍のインド会計監査部門で働くアーサー・ウェストモーランドウッドと結婚。1912年7月30日初孫のテディが誕生しました。
テディは物心ついた頃、「グランパ」と発音できず「カカ」と呼びました。「カカ」とはヒンディー語で「おじさん」という意味でした。こうしてヘンリー卿のニックネームがついたのです。
インドを離れて英国で隠居生活を過ごすカカ(ヘンリー卿)にとって心残りはインドに残してきた可愛い孫たちに会えないことでした。初孫の誕生を機に孫との絵手紙通信を始めたヘンリー卿は、4人の孫たちに毎週一通ずつ24年間(1914‐1938)に渡って手紙を送り続けました。ファックスもなく電話も不自由だった時代、カカは1週間に1通ずつ、それぞれの孫たちに絵手紙を描いて送ることにしました。
1914年3月、ヘンリー卿から孫のテディへ最初のカードが送られて以来、手紙は長女マーガレット、次女エリザベス、三女アンと、次々に送られていきます。ハッチとカカの仲良しコンビに加えて、フィッシュやMr.フロッグなど、楽しい仲間たちが登場します。
こうして1910年から1930年の間、2つの世界大戦に揺れる欧州の暗い雲を吹き飛ばすように、カカが4人の孫に宛てた1200通のグランドファザーズレター(GFL)が出来上がったのです。
グランドファザーズレター展では・・・
・ヘンリー卿が孫へ宛てて送った絵手紙の原画
・ヘンリー卿が使っていた絵手紙を描くための道具一式
・一家のアルバム
・一家の周辺がわかる展示物とゆかりの品 etc.
パネルを使用して時代背景や内容を紹介しました。